先端理工学部 内田欣吾教授の研究グループが、世界で初めて、種を弾き飛ばすホウセンカの実を模倣した「光照射で内包物を放出する結晶カプセル」を開発 英国王立化学会“Chemical Science”誌に掲載【研究部・先端理工学部】
2023.07.10
先端理工学部 内田欣吾教授の研究グループでは、光に応答する有機結晶の研究を行っており、今回、世界で初めて「光照射で内包物を放出する結晶カプセル」の創出に成功しました。
有機結晶に光を照射すると、結晶が粉々に砕けるフォトサリエント現象と呼ばれる現象が最近注目されていましたが、有機化合物の結晶を成長させる再結晶法を利用して、光応答物質と溶媒以外の第3の物質を共存させることで、その物質を内包した結晶カプセルが作成でき、さらに光照射により、カプセルが壊れ内包物を発散できるシステムを世界で初めて報告しました。
今後、内包した化学物質を光で放出する機能や光ヒューズなどへの応用が期待されます。
本研究の成果は、英国王立化学会の旗艦ジャーナル“Chemical Science”誌に掲載されます。(Webでは既に公開中)
※詳細はプレスリリースをご確認ください。
【論文掲載情報】
雑 誌 名:
Chemical Science (インパクトファクター:9.825)
論 文 名:
Molecular crystalline capsules that release their contents by light
(光照射で内包物を放出する分子結晶カプセル)
著 者 名:
永井 聖(龍谷大学 理工学研究科 修了生)
西村 涼(立教大学)
服部 陽平(龍谷大学)
波多野 絵里(龍谷大学 理工学研究科 修了生)
藤本 朱子(龍谷大学 理工学研究科 修了生)
森本 正和(立教大学)
安田 伸広(SPring-8/JASRI)
鎌田 賢司(産業技術総合研究所)
五月女 光(大阪大学)
宮坂 博(大阪大学)
横島 智(東京薬科大学)
中村 振一郎(理化学研究所)